2017年03月21日

東京都港区、がん患者対象としたウィッグや胸部補整具の助成制度がスタート 都内初の外見ケア制度

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 都内初となる、外見ケアに関する助成制度

 2017年4月1日より、東京都港区が抗がん剤治療にともなう脱毛をカバーするためのウィッグ(かつら)や、乳房切除術による胸の変形をカバーする胸部補整具の購入経費の一部を助成する制度を始めます。


ウィッグ(かつら)や胸部補整具の 購入費用を助成します(リーフレット PDF)

 対象者は、港区在住でがん治療中の人です。胸部補整具とは、具体的にはノンワイヤーブラジャーや補整下着、シリコンパッドや人工ニップルなどで、外見をカバーする目的に合致しているものが対象です。ウィッグも、医療用に限らず、アピアランス(外見)ケアの目的を果たしていればどのようなものでも対象となります。

 助成金額は30000円または購入経費の7割のいずれか低い額で、補助対象者1人につき1回限りです。

 都内でアピアランスケアに関する助成を行なっている自治体は他にはなく、関東では神奈川県大和市が2015年の4月から、神奈川県横浜市、栃木県栃木市が2016年4月から、ウィッグに関しての購入経費の一部助成を行っています。胸部補整具についての助成は関東では初めてで、秋田県能代市と鳥取県が2016年4月からウィッグとともに助成制度の対象としています。

 がん患者の社会生活を、総合的に支援

 他の自治体でも始まっている外見ケアの助成制度ですが、東京都港区の取り組みの大きな特徴は、金銭的な支援にとどまらず、アピアランスケアに関する適切な情報提供を行い、相談することができる場所づくりを進めているところです。

 「2016年10月30日には『東京都美容生活衛生同業組合 港区美容組合三支部連合会』『株式会社KEA工房』とアピアランスケアに関する連携協定を締結し、区内病院での相談窓口を開設したほか、2018年4月に開設を予定している『がん在宅緩和ケア支援センター』の中でも、アピアランスケアを推進するための仕組みを作っていく予定です」とみなと保健所健康推進課健康づくり係の鳥居誠之係長。

 さらに、みなと保健所健康推進課の村山正一課長は「患者さんが抱えているアピアランスの悩みを少しでも軽くして、就労の継続など社会生活の支援をするのが最終的な目的ですので、助成制度で経済的な支援を行うのは手段の一つです」と話してくれました。

 申請方法は、必要書類をみなと保健所健康推進課宛てに送付するだけ。申請に必要となる書類は、申請書のほか、がんの治療を受けていることを証するためのお薬手帳や診療明細書などの写しと購入したものがわかるように内訳が記載された領収書(2017年4月1日以降のもの)の3種類。必要書類に本人確認書類(運転免許証など)と振込先口座が確認できる書類(通帳など)の写しを添付し、送付すれば、不明点がない限りは、1ヶ月以内に助成金が支払われるということです。

【関連情報】
港区在住でがんと診断され治療を行っている方へ助成金のお知らせ

※がん治療に伴う外見の変化のお悩みや、ウイッグや胸部矯正具のご購入に関する相談、助成金の申請についてのお問合せは、港区と外見(アピアランス)のケアに関する連携協定を締結している「みなとアピアランス・サポート相談室」にご相談下さい。

みなと保健所 健康推進課
東京都港区三田1-4-10

みなとアピアランスサポート相談室
(東京都美容生活衛生同業組合・港区三支部連合会)
相談日時は随時(相談無料・要予約、施術料は別途)
場所:東京都港区高輪3-10-28(エステインターナショナル内)
TEL:03-3445-4010
E-mail: info@salon-esthe.com

※東京慈恵会医科大学付属病院と東京高輪病院にも相談窓口を設置しています。

■取材・文/瀬田尚子
出版社勤務を経て、フリーランスのライター・編集者に。医療・健康分野を中心に雑誌、書籍、WEBメディアなどで取材・執筆を行う。

(日本医療・健康情報研究所)

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