2016年03月
2. 治療について

2. 乳房の検査と診断

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乳がん検診でも行われている、マンモグラフィや超音波検査が乳房の基本的な検査です。しこりや石灰化が見つかった場合は、細胞や組織を調べる検査をします。そこで乳がんと確定された場合には、その後の治療の方針を決めるため、より専門的な画像診断でがんの広がりや転移を調べます。

乳がん治療 検診フロー
乳がん治療 検診フロー

乳房の画像診断
基本はマンモグラフィと超音波検査

 月に一度、乳房のセルフチェックを行うことに加えて、定期的に乳がん検診を受けることが早期発見には大切です。2004年度の厚生労働省の検診実施指針では、40歳以上の女性に対し、視触診、マンモグラフィまたは超音波(エコー)検査によるがん検診を2年に1回実施することが定められ、すべての自治体において乳がん検診が実施されています。

 マンモグラフィとは、病変の位置や広がりを調べるために行われる、乳腺専用のX線撮影による画像診断です。乳房を片方ずつ、X線フィルムを入れた台と透明なプラスチックの板で挟んで、乳房を圧迫して平らにしてから撮影します。視触診では発見しにくい石灰化病変も見つけられるという利点がありますが、画像の性質上、乳腺症や乳腺線維腺腫などの良性腫瘍も乳がんと同じように白く写るため、良性か悪性かを確定することができません。また若くて乳腺が発達している場合は、病変が存在していても見つかりにくいことがあります。  超音波(エコー)検査は、乳房の表面に超音波を発生する探触子(プロープ)を当てて、超音波の反射の様子を画像で確認します。マンモグラフィのように石灰化した病変を見つけることはできませんが、白黒画像の中に現れる濃淡や形、境界の鮮明さから良性腫瘍と乳がんを見分けることができます。乳腺が発達している若い人や妊娠中でも検査が可能という、マンモグラフィとは異なる利点があります。

細胞診検査と組織診検査
病変を採取し、診断を確定

 マンモグラフィや超音波検査でしこりや石灰化が見つかった場合は、乳房から細胞や組織を採取して、顕微鏡で確認する検査が行われます。

 細胞診検査は、乳頭からの分泌物を採取して行う「分泌液細胞診」と、病変に細い注射針を刺して細胞を吸引する「穿刺吸引細胞診」があります。痛みが少ないため、麻酔をかける必要はありません。検査時間も10分程度と短く負担の小さな検査ですが、採取できる細胞の量がごくわずかであるため、場合によっては「鑑別困難」との判定がされることがあります。

 組織診検査は、太めの専用針を用いるため、局所麻酔をしてから病原の一部を採取します。細胞診に比べてたくさんの細胞を採取できるため、悪性・良性の判定に加え、がんの性質など詳しい情報を得ることができます。

造影MRI、CTでがんの広がりを確認
悪性度、リンパ節への転移を調べ、治療方針を決める

 細胞診、組織診を経て乳がんと確定されたら、治療方針を決めるため、病変の広がりや悪性度、リンパ節への転移の有無を調べる必要があります。

 ガドリニウムというMR造影剤を注射してから撮影する「造影MRI」では、がんが成長するために作り出した新生血管を撮影できるため、がんの広がり具合がわかります。そのため乳房温存療法の適応や切除範囲を決定するのに欠かせません。

 CTについては、らせん状に回転しながら撮影する「ヘリカルCT」を導入しているところが増えています。短時間で広範囲を撮影できるため被ばく量も少ないほか、三次元画像で診断ができるため、小さながんが見つけやすくなります。また「PET-CT」ではFDGという薬剤を注入し、それが取り込まれた部位を探すことで、転移の部位を見つけることができます。

 MRI、CTともに造影剤を血管内に注射して撮影する場合は、重篤なアレルギーが起こる場合もありますので、造影剤でアレルギーを起こしたことがある人は医師に事前に申告をしましょう。

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