がん治療と仕事の「両立支援」を考える~産業保健師の乳がん経験~

No.6 一流の保健師を目指して

横山 淳子 パナソニック健康保険組合 保健師
(2019年10月)
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病気になると周囲の心の状態に敏感になる

6-01.jpg  以前、ある社員から「健診センターや病院に行くと、歩いている姿を見るだけであの人は一流のナース、あの人は二流、あの人は三流ってすぐわかるんだよ」と言われたことがあります。話をしなくてもわかるなんて、私も驕ることなく保健師としての姿勢を正さなくてはと思ったものです。

 病気になって改めて感じることは、患者が周囲にとても敏感になるということです。この頃の私は、前述の社員のように、相手の心の状態を、相手が態度に表していなくとも敏感に感じていたように思います。"私もあなたも同じ"というスタンスで声掛けしてくださる方には、自然と心を開くことができ心強く感じました。

 しかしながら、心無い言葉に違和感を感じることがありました。振り返って考えると、可哀そうだと思われたり他人事として関わられると、「私は元気な人、あなたは病気の人」と境遇の線引きをされ、前向きになろうとしている気持ちをそがれるように感じたのかもしれません。

患者の立場を知ることで医療職として取るべき対応に気付かされる

 患者の立場、相談する側は、いつも以上に物事を敏感にとらえてしまうので、そのことを踏まえた上で、細かいことをあまり気にせずできるだけおおらかに物事をとらえるようにすると、穏やかな気持ちでいられると思いました。

 一方、相談を受ける私たち医療職は、本人以上に集中をしていないと、相手の気持ちや心の動きは読み取れず、状況に応じた声掛けができないと思いました。

 「話を聞く姿勢として、99%相手に集中し、残り1%で相手から受け取ったことを自分がどのように感じているか、客観的に見るように」とカウンセラーの先生に教わったことがありますが、まさに病気に限らず相談をしに来る方は、99%、いえ、100%以上の集中力で相談に来られ敏感に感じ取られるのだと改めて気付かされました。

 自分の気持ちを落ち着け、相手の心の声に耳を傾け、真摯に向き合う姿勢が大切と実感しました。

一流の保健師を目指して まとめ

opi_yokoyama_4.jpg <患者、相談する立場から>
・病気になるといつも以上に周囲に敏感になる
・細かいことをあまり気にせずおおらかに物事をとらえるようにする

<医療職の立場から>
・患者、相談者以上の集中力が必要
・自分の気持ちを落ち着け、真摯に向き合う姿勢が大切
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