時間が経つほどに恐怖がこみ上げる
さて、健診センターでがんの告知を受け精査を勧められた時、"走っていたところに急ブレーキをかけられたような衝撃"を受けたとお伝えしましたが、健診センターを出てからの帰宅途中、時間が経つほどに恐怖がこみ上げてきました。
なぜ、私なの?という気持ち。これからどうなるのだろう、嘘であってほしいなど、特に精査(生検、MRI、CT等)を受け結果が出るまでは、不安で仕方がありませんでした。
看護師から「治療方針が決まるまでが一番不安だと、皆さん言いますよ。」と声掛けしていただき、私だけではないと思えましたが、何をしていても頭の片隅に「がんと向き合う」という課題がのしかかり、早くなんとかしなくては精神的にもまいってしまうなと少し焦っていたように思います。
「頭であれこれ考えても解決しない、少しでもヒントを得たい」
「頭であれこれ考えても解決しない、少しでもヒントを得たい」と、新聞広告で目に留まったがんに関する本を何冊か図書館で借りて寝る前に読むようにしました。内容は、がんがどういう病気かというものではなく、病気の受け止め方や予防法に関するものを選んでいました。生きたいという気持ち。希望をみつけたいという気持ちからだったのかもしれません。
読み進めるとついつい、治療後に再発なく生きる人の体験を探したくなり、シンデレラストーリーを探そうとしていました。恐怖、動揺、不安、病気を受け入れ、生死を考え、折り合いをつけ、前に進むことはなかなか難しいものだと思いました。
「今を大事にすること」に気付いた
そんな中、気持ちのよりどころになったのが、保坂 隆先生の本でした。とても読みやすく受け入れやすい内容で、永遠に生きるのではなくいつかは皆死ぬということ、特別な方法はなく過去や原因を責めても仕方がないということ、「今を大事にする」ことがわかりました。治療方針が決まる約1か月の間、不安はありつつも、ようやく徐々に力が抜けていきました。
病気を受け入れる まとめ
<自分に影響のあった本> 保坂 隆先生の本 ・「がん」からもう一度人生がはじまる ・がんの心の悩み処方箋 ・50歳からは孤独力
<わかったこと> 永遠に生きるのではなく、いつかは皆死ぬということ 特別な方法はない。過去や原因を責めても仕方がない