2018年07月02日

乳がんに罹患したからこそできるサポートを サバイバーによるセルフヘルプグループ「紡ぎ〜Hope for Ribbon〜」(2)

キーワード:ライフスタイル
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――――― 乳がん経験者の女性5名が運営するセルフヘルプグループ「紡ぎ〜Hope for Ribbon〜」では、月1回のペースで「乳がんと告知されて1年未満の方のためのシェアルーム」を東京ボランティア市民活動センター(東京都新宿区)にて開催しています。シェアルームの様子、そしてスタッフのみなさんの活動への思いをご紹介します。

初めは小さかった話し声が、次第に大きくなっていく


シェアルームで真剣に参加者の話に耳を傾ける
紡ぎのスタッフ・りなさん

 シェアルームの参加者は約5名のグループに分かれて着席し、まず紡ぎのスタッフと「相手の考えを否定しない」「自分の考えを押し付けない」「相手の話をさえぎらない、割り込まない」など、シェアルームでのルールを確認します。その後、各グループにそれぞれに紡ぎのスタッフが1名ついて、1時間ほど話をしていきます。最初はささやくような小さな声で話していた人もだんだんと声が大きくなり、グループによっては笑い声も聞こえるようになりました。

 紡ぎのスタッフは、会話を回すために積極的に自身の体験などを話すこともありますが、基本は参加者同士の語り合いなので、質問が出た場合は、別の参加者のみなさんに振るなど、サポート役になることを心がけているそうです。

 休憩をはさんでから、さらに約1時間かけてそれぞれのグループで出た話題をスタッフが発表し、参加者全員で共有します。最後にはフリータイムも設けられ、スタッフに質問をしたり、参加者同士で交流したりと最後まで話がつきない様子でした。

語り合うこと、共感することで、自分を取り戻す

 会場に来た時はどこか不安そうだったのに、スッキリした表情や力強い足取りで帰っていく参加者のみなさんを見て、思いを語り合える場所の大切さを改めて感じました。

 「病気とは関係のない友達や家族には、ついつい辛さを隠してがんばってしまう人も多いとは思いますが、ここには同じような経験をしている仲間がいます。心のうちを話し、共感してもらえることで、一歩踏み出す勇気が得られる。私自身がそうした経験をしたので、ぜひ参加して実感してもらえたらと思います」(紡ぎスタッフ・はるかさん)

 「がんと告知された瞬間、自分だけ違う世界に行ってしまったような気持ちになる人も多いかと思います。告知後間もない時や術前は、なかなか外に行く気持ちにはなれないかもしれませんが、こういう場所で他の人と話すことで、少し自分を取り戻すことができるかと。ぜひドアをノックしてみてください」(紡ぎスタッフ・ちあきさん)

 今後はこれまでの活動に加え、患者さんから要望の多いテーマについての勉強会や、「告知後1年未満」を卒業した方に向けてのシェアルームも開催したいとのことで、現在、準備を進めているそうです。

 直近の開催スケジュールは以下の通りです。

「乳がんと告知されて一年未満の方のためのシェアルーム」
  • 7/21(土)13:30~16:30 飯田橋 東京ボランティア市民活動センター
  • 8/26(日)13:30~16:30 飯田橋 東京ボランティア市民活動センター
  • 9/29(土)13:30~16:30 飯田橋 東京ボランティア市民活動センター
(参加費は500円)

「特別企画」
  • 9/2(日) 特別企画「知って安心、がんにまつわるお金の話」看護師FP黒田ちはるさんのミニ講演&交流会 13:30~16:30 飯田橋 東京ボランティア市民活動センター
(参加費は1,000円)

■参考
紡ぎ〜Hope for Ribbon〜

■取材・文/瀬田尚子
出版社勤務を経て、フリーランスのライター・編集者に。医療・健康分野を中心に雑誌、書籍、WEBメディアなどで取材・執筆を行う。

(日本医療・健康情報研究所)

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