2017年08月25日

がんと婚活 vol.1 がん経験者による、がん経験者のための婚活支援サービス「フェリーチェ ヴィータ」

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 名古屋の乳がん患者会「NPO法人 テッテルーチェ」は、結婚を希望する未婚のがん経験者を対象とした婚活支援サービス(結婚相談所)「フェリーチェ ヴィータ」を2014年2月からスタートしました。

 未だにがんに罹患したことで結婚に対して消極的になってしまう、また「結婚をあきらめなくてはいけないのでは」と考えてしまう人は少なくありません。「フェリーチェ ヴィータ」では、そうした不安や複雑な気持ちを抱えている人たちに、がん経験者のカウンセラーが寄り添い、婚活を支えます。

 「NPO法人 テッテルーチェ」の代表で、「フェリーチェ ヴィータ」のカウンセラーでもある加藤千恵子さんに、がん経験者のための婚活支援サービスを始めるに至った経緯、サービスの内容についてお話をうかがいました。

患者会の半数が未婚。「自分にできることは......」と起業を決意

 加藤さんが乳がん患者会「NPO法人 テッテルーチェ」を始めたのは2010年11月のこと。2か月前に乳がんの診断を受けた加藤さんは、経験者の声を聞いてこれからの治療の参考にしたいと、複数の患者会に連絡したのだそうです。

 「抗がん剤治療を受けながら仕事を続けていけるのだろうか、また胸を切除するつらさはいかばかりか、他にもいろいろ経験者の方に聞きたいことがあったのですが、連絡した団体では定期的に会合や集まりが行われていなかったり、『相談は受け付けていない』と話を聞いてもらえなかったりして、それならば自分で患者会を作ってしまおうと考えたんです」(加藤さん)

 そして患者会の活動を通して、大勢のがん経験者と出会った加藤さんは、その半数が未婚者であることに気がつきます。

 「結婚していないことを後悔したり、もう結婚はできないとあきらめていらっしゃったり。そうした声を聞いて、何か自分にできることはないだろうかと思ったんです。勤めていた会社を辞め、起業したのは2014年2月。がん経験者を対象とした『フェリーチェ ヴィータ』を含めた、婚活ビジネスを始めました」(加藤さん)

がん経験者であることを理解してもらった上で、お見合いへ

 「フェリーチェ ヴィータ」の会員は、30代から40代が中心で、すべてのがん経験者に対応をしています。WEBサイトや患者会を通じて連絡をしてくる方が多いそうです。

 「どんな方でも結婚相談所に連絡をするのは勇気がいることだと思いますが、がんを経験している場合はなおのことです。中には存在を知ってから1年ほど入会を検討した後、連絡をくださった方もいました」(加藤さん)

 まず入会前に無料カウンセリングを行い、入会が決まったら、全国で3万人が利用している結婚相談所システムに登録し、写真とプロフィールを公開。申し込みをしたり、受けたりして、双方が会ってみたいということになれば、60分程度ホテルのラウンジでお茶をする「お見合い」に進みます。

 「システム上にがん経験者であることは公開しません。お見合いを申し込むとき、もしくは申し込まれたときに、カウンセラーからお相手にがん罹患歴を直接お伝えして確認する形をとっています、ご自分でがん経験者であることを伝えなくてもいいというのが、結婚相談所を利用する大きなメリットだと思います」(加藤さん)

がんと婚活 vol.2 がん経験者の結婚事情へ続く(近日公開予定)

■取材協力/加藤千恵子さん
NPO法人 テッテルーチェ代表・フェリーチェ ヴィータ カウンセラー

■取材・文/瀬田尚子
出版社勤務を経て、フリーランスのライター・編集者に。医療・健康分野を中心に雑誌、書籍、WEBメディアなどで取材・執筆を行う。

(日本医療・健康情報研究所)

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