2017年11月24日

女性の6割は「乳がんを発症しても働く」 パートナーは「治療優先」希望

キーワード:治療 治療と仕事
  • twitterでつぶやく
  • 乳がん治療と乳房再建の情報ファイル
 「乳がんになっても仕事を続けたい」と望む女性は61.2%に上ることが、民間の調査で分かった。一方で、妻が乳がんになった場合「仕事を続けてほしい」と考える男性はわずか22.4%で、仕事を続けたい女性と治療を優先してほしいと望む男性との意識の差が明らかになった。

もしも乳がんを発症したら 男女の見解に相違が

 調査は損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険が9月、20~50歳代の既婚男女1,100人にインターネットで実施し、1064人が回答したもの。現状で仕事をしているかどうかは不問とした。

 もしも乳がんを発症したら、女性の半数以上が「仕事を続けたい」「配偶者にも仕事に影響のない範囲で配偶者にサポートしてほしい」と考え、「病気の治療と仕事の両立」を望んでいることが分かった。

 一方、男性は、配偶者が乳がん罹患時に「仕事を続けてほしい」と回答した割合は2割にとどまり、「最優先でサポートしたい」「仕事をセーブしてサポートしたい」との回答が6割に上り、「配偶者には病気の治療を優先してほしい、それをサポートしたい」と望んでいる割合が多いことが示された。

6割以上の女性が「乳がんになっても仕事を続けたい」

 調査によると、「乳がんになっても仕事を続けたい」とした女性は29.4%、「どちらかといえば続けたい」は31.8%。男性では「配偶者に乳がんになっても仕事を続けてほしい」と「どちらかといえば続けてほしい」が計22.4%で、反対に「続けてほしくない」「どちらかといえば続けてほしくない」は計31.4%だった。

 配偶者が乳がんにかかったときに生活の中でもっとも不安に感じることは「治療費や生活費などの金銭面」(女性 50.6%、男性 41.8%)が男女ともにもっとも多かった。次いで「今まで通り家事、育児ができるか」(女性 27.6%、男性 25.8%)が挙げられた。

 女性が乳がんにかかった場合、配偶者にサポートしてもらうために利用を希望する制度としては、「有給休暇」(79.3%)、「時短やシフト勤務」(63.7%)、「テレワーク」(43.6%)が挙げられた。

乳がんのセルフチェックをしている女性は4割未満

 乳がんについて関心をもっておりチェックしている女性は57.8%、男性でも45.6%に達した。乳がんに関する情報を入手する手段はテレビ番組(女性71.7%、男性64.0%)、インターネット(女性51.3%、男性50.1%)だった。

 乳がんにかかったときに気になる外見の変化としては、「乳房切除」(74.9%)、「脱毛」(75.1%)、「皮膚・爪の変色」(75.1%)、「むくみ」(80.2%)を挙げる女性が多かった。

 乳がんにならないため、あるいは早期発見のために女性が実践していることは、「乳がん検診の受診」(44.4%)がトップで、「セルフチェック(自己視触診)」(38.7%)が続く。「特に何もしていない」という女性は30.7%に上った。

乳がんの検診の機会を見逃さないように

 乳がんは、女性がかかるがんのなかでもっとも多く、患者数は年々増加している。乳がんになりやすい年齢は40歳代後半〜50歳代だが、30代歳から増えはじめる。

 乳がんは、自分で見つけることができる数少ないがんなので、月に1回は、自分で乳房にしこりや変形がないかどうかをセルフチェックすることが勧められている。

 また、乳がんの検診は、40歳以上の人であれば2年に一度、自治体で受けることができる。自治体によって超音波検査も併せて受けることができので、検診の機会を見逃さないようにしたい。

 政府が2017年に策定した「働き方改革実行計画」では、「女性が活躍しやすい環境整備」「病気の治療と仕事の両立」が掲げられている。個人だけでなく国のレベルでも乳がんへの対策が求められている。

損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険
(日本医療・健康情報研究所)

関連ニュース・トピックス

ニュース・キーワード

ニュース・トピックス
オピニオン
働く女性と乳がん -がん治療と乳房再建のいま-
辻 直子(セルポートクリニック横浜院長、杏林大学形成外科非常勤講師 )
がんと就労~本人と職場を支える産業看護職のより良い支援とは~
錦戸 典子(東海大学大学院健康科学研究科)
病気になっても仕事を続けるための支援
荒木 葉子(荒木労働衛生コンサルタント事務所)
乳がんとともに生きる人を理解する
青木 美保(帝京大学医学部附属病院 帝京がんセンター 認定遺伝カウンセラー)
キチンと手術・ホンネで再建(KSHS)~乳がんぶっちゃけ話~
溝口 綾子(一般社団法人KSHS 代表 )
遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)のいまとこれから
中村 清吾(昭和大学医学部 外科学講座乳腺外科学部門教授、 昭和大学病院ブレストセンター長)
がん治療を楽にする口腔ケア
百合草 健圭志(静岡県立がんセンター 歯科口腔外科部長)
人工乳房製作者「ブレスト・アーティスト」について
林 かおり(ブレストケア京都株式会社 代表取締役社長)
「がんと就労」広がる病院内での就労相談
近藤明美 (近藤社会保険労務士事務所)
イベント・セミナー情報
12月10日(月) 東京都
患者さん・一般の方向け
元気になろう!キャンサーフィットネス リハビリフィットネス教室
12月10日(月) 東京都
患者さん・一般の方向け
術後のからだケア キャンサーフィットネス リハビリフィットネス教室  〜からだの調整・柔軟性をとりもどそう〜
12月10日(月) 東京都
患者さん・一般の方向け
入門キャンサーフィットネス教室(運動初心者向け)〜からだのバランスと持久力を回復させよう〜
12月11日(火) 愛知県
患者さん・一般の方向け
名古屋市立大学病院 患者情報ライブラリーセミナー「乳房再建」 人工物と自家組織 自然な形態を目指して
12月12日(水) 東京都
患者さん・一般の方向け
女性がん患者のためのヨガ教室 さくらキャンサーヨガVol9
トップページ 治療と乳房再建の基礎知識 乳がんと診断されたら 乳がんの治療について 乳房再建について 治療と仕事 医療費・制度 乳がん患者会 全国マップ ニュース・トピックス イベント・セミナー情報 オピニオン アンケート 調査・統計 このサイトについて お問い合わせ