2016年12月26日

次世代のがん治療「重粒子線治療」 切らない治療で「がん死ゼロ」を

キーワード:治療
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 がん治療を手掛ける量子科学技術研究開発機構などは、重粒子線を照射してがんを治療する先端医療装置を小型化する研究開発協定を締結した。

次世代のがん治療「重粒子線治療」

 重粒子線治療法は、重粒子(炭素イオン)線を使った放射線治療。重粒子を光の速度の70%に加速してがん病巣を照射する。

 量子科学技術研究開発機構放射線医学総合研究所が、世界に先駆けて実運用に成功した技術で、1994年から2016年5月までに1万5,000名以上の患者が治療を受けている。

 がん病巣を直接取り出す外科手術は体のダメージが大きいが、体外からの部位照射で治療する重粒子線治療は、「切らない」治療ともいえ、痛みや体への負担が少ない。従来の放射線治療とも比べても副作用も少ないという。

 従来のエックス線を使った放射線治療では、体内の奥に入っていくほどその影響力が低下するが、重粒子線治療であれば、影響力のピークを体内に設定できるため、がん病巣に狙いを定めて効果的に照射できる。

 また、重粒子線治療は、がん病巣の形や位置に合わせて集中的に照射できる。がん病巣の形に合わせて照射調節の専用器具で調節できるので、正常な器官への影響を抑えられる。

第5世代装置の開発に着手 小型化・低コスト化を目指す

 量子科学技術研究開発機構、住友重機械工業、東芝、日立製作所、三菱電機は、「第5世代量子線がん治療装置の開発協力に関する包括的協定」を締結したと発表した。

 国内外の医療機関に設置可能な第5世代量子線がん治療装置(量子メス)の開発を計画している。具体的には、レーザー加速技術や超伝導技術等を用いた重粒子線がん治療装置の大幅な小型化・低建設コスト化を目指す。

 また、現在の炭素イオンを使用する重粒子線治療装置よりも高い治療効果が期待できるマルチイオン照射の実用性実証などの高性能化も並行して進めるという。

 「外科治療などの治療と比べて患者への負担が軽く、免疫抑制のない重粒子線治療を、将来のがん治療の基本的手法と位置づけ、その大幅な普及・拡大等を通じて、がん死ゼロの実現を目指す」としている。

量子科学技術研究開発機構
重粒子線治療ガイド
(日本医療・健康情報研究所)

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