2016年10月17日

乳房再建はすぐに受けるべき? 再建の遅れが患者の不安増につながる

キーワード:乳房再建
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 乳がん手術による乳房切除後には、乳房再建まで数カ月から数年の期間をおかずに術後すぐに再建術を受けたほうが、患者の精神的なストレスは軽減される可能性が、カナダの研究で示唆された。

 「術後すぐに乳房再建を受けた患者では、再建までに時間を要した患者に比べて、精神的な苦痛や再建前のボディーイメージの悪化、性生活の減少などに苦しむ期間が短くてすむ可能性が示唆された」と、研究著者であるトロント大学のToni Zhong氏らは述べている。

 今回の研究は、乳房切除術後に乳房再建を受けた106人の乳がん患者を対象としたもので、30人は乳房切除と同時に再建を受け、76人は乳房切除から平均で3年後に再建を受けた。

 乳房切除術を行う前には、対象患者の26%に不安レベルの上昇がみられ、9%にはうつ症状の悪化が認められた。両群ともに、乳房再建後にはこうした不安感は軽減していた。

 しかし、乳房再建までに時間を要した患者では、ボディーイメージや性生活への満足度、健康に関連したQOLに対する評価が低かった。このことから、こうした患者では、再建を待つ間に精神的なストレスを受けていたことが示唆されたという。

 一方で、乳房再建から6カ月後には、ボディーイメージに関するスコアに両群間で差は消失し、12カ月後および18カ月後には性生活への満足度に関するスコアでも差はみられなくなった。

 この知見は、「Plastic and Reconstructive Surgery」10月号に掲載された。

 同氏らによると、カナダでは、米国に比べて乳房切除術から乳房再建までに期間を要するケースが一般的であるという。術後すぐの乳房再建が適し、それを強く希望する患者については、「乳房切除術後すぐの乳房再建をコーディネートするようにあらゆる努力がなされるべきだ」と、同氏らは結論づけている。

記事原文 [HealthDay News 2016年10月4日]

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