2016年03月
2. 治療について

3. 乳がんの病期(ステージ)とサブタイプ分類

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乳がんでは、がんの進行の程度を示す「病期(ステージ)」による分類に加えて、がんの増殖に関係するホルモンがあるかどうかなど、がん細胞の特徴を示す「サブタイプ分類」という分け方があります。 この2つは乳がんの治療方法を決める基準となるものです。

病期(ステージ)とは
がんの進行程度を示す

 病期(ステージ)とは、がんの進行の程度を示す分類で、治療法選択の目安となるものです。しこりの大きさ、リンパ節転移があるか、骨や肺など乳房から離れた臓器への転移があるかによって、0期、1期、2A期、2B期、3A期、3B期、3C期、4期の8期に分けられています。この分類は国際的にも用いられるTMN分類を基準としたものです。

 この分類のうち0期は「非浸潤がん」、1期以降は「浸潤がん」と呼ばれています。「非浸潤がん」は極めて早期の乳がんで、手術療法のみでの根治が可能ですが、「浸潤がん」ではリンパ節転移や遠隔転移のリスクも高まりますので、術前術後などに薬物療法や放射線治療を行います。

 また「浸潤がん」のうちⅠ期は「早期がん」、Ⅲ期以降は「進行がん」と呼ばれます。

浸潤がんと非浸潤がん

がん細胞の特徴を示す、サブタイプ分類
薬物療法の基準となる

乳がんでは、がん増殖にかかわるホルモン受容体、HER2、Ki67などのバイオマーカーの組み合わせで乳がんを分類し、それによって薬物療法が使い分けられています。これを「サブタイプ分類」と呼んでいます。

 乳がんはホルモン受容体であるエストロゲン受容体(ER)とプロゲステロン受容体(PR)があるものとないものに分けることができます。ホルモン受容体がある乳がんでは、女性ホルモンががんの増殖に影響していると考えられます。ホルモン療法は女性ホルモンの分泌や働きを妨げる薬を使うことによって乳がんの増殖を妨げる治療法です。


図1 エストロゲンとエストロゲン受容体の働き
エストロゲンとエストロゲン受容体の結合が、がん細胞の増殖に繋がる。
ホルモン療法は、これらの働きを阻止する治療法

 HER2とは乳がんの増殖に関わっていると考えられる細胞の表面にあるたんぱく質で、HER2受容体が陽性であれば、その動きを阻害する分子量的治療薬である抗HER2薬を用いた「抗HER2療法」が選択できます。


図2 HER2の働き

 またKi67は増殖する細胞の核に存在するたんぱく質で、がんの増殖能を反映するバイオマーカーです。ホルモン受容体が陽性でHER2受容体が陰性、そしてKi67が低値であるタイプは「ルミナルA型」といい、乳がん全体の60%以上がこのタイプです。

 HER2とホルモン受容体がすべて陰性の場合はトリプルネガティブと呼ばれ、化学療法での治療が行われます。

サブタイプ分類 ホルモン受容体 HER2 Ki67値
ER PgR
ルミナルA型 陽性 陽性 陰性
ルミナルB型(HER2陰性) 陽性または陰性 弱陽性または陰性 陰性
ルミナルB型(HER2陽性) 陽性 陽性または陰性 陽性 低~高
HER2型 陰性 陰性 陽性 -
トリプルネガティブ 陰性 陰性 陰性 -

(国立がん研究センター がん情報サービスから引用)

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